こばやし方南町歯科かわら版 第2…

こばやし方南町歯科かわら版 第25号

シリーズ(6)口の中の構造物 …

これは何ですか? ー悪いものですか !放置しておいてよいですか?ー

口の中には、骨に関係したいろいろな「構造物」があります。

日常の食事や会話の時には障害にはなりませんが、徐々に大きくなってくる様な感じがして、「悪性」 ではと相談に来院します。 

今回は、口蓋隆起、下顎隆起、骨瘤、骨腫について解説します。

 

①口蓋隆起(外骨腫)

口蓋正中部を中心に、両側に正常な粘膜に覆われた痛みのない骨の膨隆がみられます。大きさは2㎝以下のものが多く、外骨腫とも云われ、発生学的に正常なものです。放置しますが、硬い食べ物が当り潰瘍を形成したり、巨大化して発音障害や咀嚼障害を起こすことがあり、また入れ歯を作るとき障害となるため、手術により摘出します。癌化したという報告はありません。

②下顎隆起

下顎小臼歯部内面に両側性または片側性に、口蓋隆起と同様の状態を示す骨の膨隆がみられます。原因として小臼歯に加わる咬合圧が強く関係していると考えられており、噛み合わせの調整が大変重要となります。

③骨瘤

抜歯後に、徐々に骨が吸収しますが、硬い皮質骨や歯槽骨は吸収されずに残って凹凸を作ります。この状態を骨瘤といいます。入れ歯を作るとき障害となるので、手術により摘出し、形の良い顎堤に整形します。

④骨腫

比較的広い範囲に徐々に骨が無痛性に膨隆することがあります。 良性腫瘍の骨腫が疑われますので、専門病院での精密検査が必要となります。

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