こばやし方南町歯科かわら版 第3…

こばやし方南町歯科かわら版 第39号

シリーズ(13)口の中の痛み − …

「歯がしみる ・ 痛い」 どうして起きるの?

 外部からの刺激に対して,神経が反応して歯の痛みが生じます。

不適切な日常の行為,たとえば歯磨き、歯軋りなど,歯の表面にダメージを与えて痛みを感ずる異常な状態を作ってしまう場合があります。

しかし,からだの内に原因があって歯に異常を生じた場合にも,歯の痛みは生じます。

 

  1.酸蝕症は,酸性度が強い飲料水や食品を長期間飲食することにより、エナメル質が溶けて象牙質やセメント質が露出した状態をいいます。

また,酸を扱う職業従事者にもみられ、職業病の一つと考えられ,現在は対策されております。

痛みの感じ方は,磨耗症や咬耗症と同じですが, 歯冠全体が溶けることがあります。

 

2.エナメル質形成不全症は,永久歯の形成期に重篤な疾患に罹患して,薬剤を長期間にわたり服用した場合や高度の栄養障害を起こした場合に,エナメル質や象牙質の形成障害が生じた状態をいいます。 

歯の萠出後の早い時期からエナメル質が溶けて痛みを感ずる様になります。

 

3.外傷歯は,外部から歯に激しい力を受けて、脱臼することなく歯冠が破折して歯髄が露出することがあります。

大変激しい痛みを生じます。

エナメル質に亀裂のみが生じた時には,少し遅れて,いわゆる知覚過敏を起こすことがあります。

エックス線写真で亀裂が発見されずに,原因不明 となりますが,外傷の既往が決め手となります。

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